あなたは自身のブログにおいて正しい日本語を使えていますか?
いや、「正しい」かどうかと言うと僕も危ういので語弊がありますね。話したいことは「表記の統一」がされているかです。
Webライターとしてクラウドソーシングサイトに登録、または自身のブログを開設し「これから記事を更新しまくっていこう!」と気合の入りまくっているあなたには、記事を書きながらルールを作ってほしいんです。
とは言っても何のことかイメージしにくいと思うので、僕がこのブログ内で決めている表記ルールを軽くご紹介します。
ぜひ参考にしてもらいたい。ではいくぞ
Webライターも知っておくべき文章の表記ルール
まず「ライター」という職業は書く媒体が「紙」なのか「 Web 」なのかに分けられます。こうしてブログを通して伝えているということで、今回はWebライターに焦点を当て、紙とWebの違いについてはまた別の機会にお話しします。
そのWebライターですが、ブロガー、アフィリエイター、ライターなどWebを使って文章を書いている人であればその括りであると思ってください。Webで文章を書いて情報を発信するのは紙に比べると敷居が低いです。
けれど、Webだからといって考えなしで適当に書いてしまってはプロのライターとしての質が問われますよね。これから何万文字も文字を打つあなたは正しいルールに乗っ取った文章を書くべきなのです。
あいまいな表現や使い方はもう卒業しよう
漢字ではなくひらがなを使うべき表記
なんでもかんでも漢字に変換して書いていませんか?パソコンで文章を書くと、紙では書けない(知らない)漢字も簡単に変換されるので過剰に使いがちです。
文章は漢字をあまり使わず、ひらがなで書くと圧倒的に読みやすく、プロっぽい。これを「漢字をひらく」言います。
「難しい漢字いっぱい使ってる俺かっこいい(ドヤ)」みたいになっている場合は要注意です。
僕がひらがなを使うと決めている漢字を以下に紹介しよう
末尾にきやすい漢字
漢字 | 読み方 | 例 |
---|---|---|
等 | など | スマホやタブレットなど |
達 | たち | 僕たちはダンディだ |
時 | とき | 静岡に行ったとき |
為 | ため | 記事をシェアしてもらうため |
事 | こと | 夢をを叶えること |
方 | ほう | 漢字よりひらがなで書くほう |
筈 | はず | やりたいことがあるはず |
物 | もの | 上質なもの |
表だけでは説明不足になるので少し補足しておきます。
「達」という漢字については基本的に読み方は「たつ」です。「たち」と読むのは「友達」の「だち」だけ。
「時」と「事」は少しあいまいです。抽象的な表現を指す場合はひらがな、「梅雨時」や「考え事」など、ほぼそのひとつで単語となるもの(実質名詞)の場合は漢字を使っています。
動詞
漢字 | ひらがな |
---|---|
分かる | わかる |
有る / 在る | ある |
出来る | できる |
行う | おこなう (あやふやなので「する」と表現することが多い) |
漢字 | ひらがな |
---|---|
分かる | わかる |
有る / 在る | ある |
出来る | できる |
行う | おこなう (あやふやなので「する」と表現することが多い) |
形容詞
漢字 | ひらがな |
---|---|
凄い | すごい |
無い | ない |
〜し易い | 〜しやすい |
〜して欲しい | 〜してほしい |
副詞
漢字 | ひらがな |
---|---|
何故か | なぜか |
何時か | いつか |
何処か | どこか |
殆ど | ほとんど |
全て | すべて |
更に | さらに |
所謂 | いわゆる |
後で | あとで |
その他
漢字 | ひらがな |
---|---|
〜して下さい | 〜してください |
〜して頂く | 〜していただく |
致します | いたします |
「下さい」と「頂く」は謙譲語として使う場合に漢字です。例えば「お金を下さい」や「休みを下さい」といった「くれ」にあたる表現をていねいに言う場合は漢字を使います。
同様に「お金を貰う」や「夕食を食う」といった場合の「いただく」は「お金を頂く」や「夕食を頂く」と漢字を使います。
「致す」については「失礼致しました」のように悪い事のみが漢字。「よろしくお願い致します」はよく見かける表現でていねいに感じるかもしれませんが、「よろしくお願いいたします」が望ましい。
半角と全角の表記ルール
半角と全角もごちゃ混ぜになっていませんか?この機会にきちんとルールを作っておきましょう。
カタカナと記号は全角
カタカナはすべて「全角」を使います。また、海外製品やサービスなどの単語は
- iPhone
- WordPress
- Web
のようにカタカナは使わず半角のアルファベットで表記します。
+(プラス)、ー(マイナス)、×(かける)、÷(わる)のような数学の記号、!(感嘆符)や?(疑問符)などの記号もすべて全角です。
英数字とそれに付随する記号は半角
逆に英数字はすべて半角。1000万円ではなく1,000万円(4けた以上はコンマも入れる)。
かっこの表記ルール
次は「かっこ」です。これもあいまいな人が多い気がするので決めておきましょう。
「」(カギカッコ)
カギカッコはもっとも利用頻度が高いです。セリフや協調、引用、単語を目立たせたいときなどあらゆる場面でこのカギカッコを使います。
なので逆に使わないパターンは作品名、補足などです。ちなみにセリフを表現する場合、文末の「。(句点)」は使用しません。
誤 | 正 |
---|---|
「先週ダンディなスーツを買ったんだよねー。」 | 「先週ダンディなスーツを買ったんだよねー」 |
『』(二重カギカッコ)
では二重カギカッコはどう使うでしょうか?これは書籍名や曲名といった作品名、またはセリフの中のセリフなど、カギカッコの中にさらにカギカッコとして使いたいときに使います。
たとえば僕の音楽ブログではHip Hopを中心に多くの楽曲を紹介していますが、『 Ain’t No Fun 』、『 Walk This Way 』など曲名はすべて二重カギカッコです。会話の表現は
「そういえば先日、彼女に『ブログばっか書いてないで買い物に付き合ってよ』って言われたよ」
といった具合に使います。
()(かっこ)
いわゆる普通のかっこ。これは前の単語や文章を補足する場合や、よみがなを書く場合などに使用します。
Dandyism Online (ダンディズム・オンライン)や、100万円拾った(という夢を見た)といった場合ですね。また、カギカッコ同様に句点のルールですが、これは文末にと決めています。
誤 | 正 |
---|---|
100万円拾った。(という夢を見た) | 100万円拾った(という夢を見た)。 |
“”(ダブルクォーテーション)
これはカギカッコとかぶるのでほとんど出番がありません。あるとすれば、たとえや引用として協調を表現したいときぐらいですかね。
「そこのあなたが “もしも” ブログで稼ぎたいと思うのなら」といった具合ですね。それよりもこのダブルクォーテーション、使うのはいいけど向きが間違っている人が多すぎます。
パソコンのキーボードでは「数字の2」のキーをシフトを押しながら打ちますよね?「 ” 」と。ちなみにこれは「閉じかっこ(後ろ)」の方です。
「 ”こんな感じで” 」使っている人が多いけどこれは間違い。オプションキー + シフトキーを押しながら、または変換で「 “ 」こっちの向きを使い「 “こんな感じ” 」できちんと使おう。
誤 | 正 |
---|---|
”こんな感じ” | “こんな感じ” |
スペースを入れるルール
表記によってはスペースを入れるルールもあります。例えば先の「!」や「?」なんかは紙のルールでは後ろに全角スペースをあける。
誤 | 正 |
---|---|
マジで?定価で買っちゃったんだけど | マジで? 定価で買っちゃったんだけど |
ただしこれは紙の場合です。
「Webでは読みにくい」といった意見もあるようなのでマイルールを定めておきましょう。僕は入れない派だけど知ってて入れないのと、そんなルールさえ知らないとは大きく違います。
ちなみに僕は「矢印の記号には半角スペースを入れる」というルールを設けています
誤 | 正 |
---|---|
左⇄右 | 左 ⇄ 右 |
こっちのが読みやすくないですか?同様に「カギカッコの中が半角英数字の場合も両脇に半角スペース」というルールも設定しています。
誤 | 正 |
---|---|
「WordPress」 | 「 WordPress 」 |
細かな違いですけどね。単語じゃなく文章で書いた方がもっと伝わりますかね?
- 入力欄には回答を半角英数字で「A」または「1」と入力してください。
- 入力欄には回答を半角英数字で「 A 」または「 1 」と入力してください。
どうですか?
(…)3点リーダーは2つ続けて入力する
これも間違っている人を多く見かけるから気をつけましょう。
- …(1つのみ)
- …(全角ではなく半角ピリオドを3連打)
- 。。。(句点)
- 、、、(読点)
……(全角3点が2つ)
文字の装飾のルール
最後はブログならではの表記ルールです。文字サイズを変更したり色を変えたり線を引いたり……いろいろできるけどやりすぎてませんか?
文章内で文字サイズは変えない
強調したいときなんかに文字を大きくしたい気持ちはわかりますが、あまりにも極端だと特にスマホからなんかは非常に読みにくいです。強調したいのなら太文字や赤文字、マーカー装飾なんかで目立たせよう。
強調は文章は太文字、単語や短い語句は赤文字
強調したいときなんかに文字を赤くしたい気持ちはわかるけど、あまりにも長いと大事な部分がわかりにくいうえに、文章に埋もれてしまう。こういうときは
強調したいときなんかに文字を赤くしたい気持ちはわかるけど、あまりにも長いと大事な部分がわかりにくいうえに文章に埋もれてしまう。
といった具合に書きたいですね。ちなみに青文字やアンダーラインはリンクのように見えるから使いません。
どうしても赤文字以外を使いたければ、
- ポジティブな内容は赤
- ネガティブな内容は青や緑
のように表記ルールを決めて統一しましょう。
1つの見出しの中に強調箇所を1つ
ブログ初心者の記事は全体的に文字の装飾が少ないと感じます。僕としては次のようにするのがおすすめです。
- 見出しから見出しの間でもっとも強調したい1分を太字にする
- その内容は見出しと揃える
- さらにその中で重要な単語を赤文字
ほとんど読み飛ばされてしまうWebの特徴上、僕はこうやって最低でも見出しと太文字部分さえ読んでもらえれば内容を伝えられるように意識しています。
手順や複数例の紹介はリストを使う
How to 系の記事で手順を説明するときや、いくつかのパターンを紹介するときは積極的にリストタグを使いましょう。
ブログはまず記事のテーマを決めてからキーワードを決めましょう。そのあとで記事を書いていき、画像を入れて公開するといった順番で書きましょう。
ではなく、
ブログは
- 記事のテーマを決める
- キーワードを決める
- 記事を書く
- 画像を入れる
- 公開する
の順で書きましょう。
と書いた方が断然わかりやすいです。さらに枠で囲むのもおすすめ。
- 記事のテーマを決める
- キーワードを決める
- 記事を書く
- 画像を入れる
- 公開する
ルールを知ってマイルールを決めておく
自分の記事の書き方と比べてどうでしたか?今まで適当で記事ごとに違っていたところや、表記ルールがあったことに驚いたことなんかあったんじゃないですかね。
ビジネスマンとして自分の記事を公開し、読者を集め、信用を得て自分の商品やサービスを売っていく。特にブログのコンサルティングを行ったり、将来的にライターとして紙やWebのメディアに寄稿していくといった仕事をしたい場合はきちんとルールを把握しておきましょう。
僕のように自分のブログを外注化して複数の外部ライターさんを募りたい場合も、自身のサイトの表記ルールをGoogleドキュメントなんかにまとめてマニュアル化しておく事で、採用後の作業が断然効率化されます。逆にライターとして編集者と契約する場合は「表記ルールはありますか?」と確認すると「お!」と思われるかも。
自分が一生懸命書いたブログ記事、なんか素人っぽくて普段読んでるあの人の記事と違うんだよなー」とお悩みなら、自分の文章がプロのルールに乗っ取ってるか確認してみてはいかがだろうか?