まず会社を設立するというと「専門家(司法書士や税理士)に頼まなければできない」と考えがちですが、まったくそんなことはなく、初めてでも超簡単につくることができます。定款などの難しそうな書類作成、法務局での手続きなども簡単ですし、なにより自分でやることで10万円近くの経費を削減することができます。
本当に簡単なので以下の手順で進めてみてください。
1. 会社設立前準備
会社設立・起業の基礎知識をつける
商号(会社名)を決める
会社名が決まらなければ会社を起こせませんからね。フリーランスから法人なりする場合は屋号をそのまま使うのか、あらたに考えるのか。
ちなみに僕の会社名はPC11(ピーシーワンワン)株式会社です。
- 「会社名 決め方」
- 「会社名 かっこいい」
- 「有名企業 由来」
- 「かっこいい 造語」
- 「かっこいい 外国語」
や
- 「前株 後株 どっち」
などいろいろ調べると思いますが、大事な会社名なのでたくさん悩んで決めましょう。考えだすと結構時間かかるので早めから取り掛かっておいた方がいいですね。
その際に Xserverドメインなどでドメインが取得できるかどうかも調べておくとコーポレートサイトをつくるときにスムーズです。会社名を決める指針にもなりますしね。
僕は一切気にしませんでしたが、画数なども重視する場合はさらに時間がかかりますので早めに取り掛かることをおすすめします。
類似商号が無いか確認する
- 法務局(法務局・地方法務局所在地一覧)へ行く
- 商号調査簿閲覧申請書に記入して提出
- 商号登記簿ファイルで似ている商号がないかチェック
会社の所在地を決める
会社の住所をどこにするのか決めておく必要があります。
- 店舗の住所
- 別でオフィスを借りる
- バーチャルオフィスを使う
- 自宅を事務所にする
などがありますが、小規模の飲食店経営の場合は店舗の住所になりますかね。僕は店の住所をそのまま使ってます。
会社名のドメインを取得する
会社名が決まって、希望のドメインも見つかったらこの時点で取得しちゃいましょう。ドメインは世界でたったひとつだけのものなので早い者勝ちです。
特にhogehoge.comやhogehoge.net、hogehoge.jpなどは人気なので見つかったらチャンスですよ。維持費も年払いなのでいつ取得しても大差ないですからね。
ドメイン取得サービスは Xserverドメイン がおすすめです。ホームページ制作に必要となるレンタルサーバーは エックスサーバー がおすすめなので、同じグループで連携もしやすく、サーバー契約でドメイン維持費が永年無料になるというメリットがあります。
このページをご覧になっている方の多くは、まだドメインもサーバーも所持していない場合が多いと思いますので、これから契約するなら先にサーバーを契約することでドメインの取得・維持費を永年無料にすることが可能です。サーバー契約に関しての詳細は別記事「レンタルサーバーと独自ドメインのご用意方法」をご覧ください。
2. 定款作成準備
会社名の入った法人印鑑を作成する
法人登記をおこなうときに提出する申請書に印鑑が必要になります。僕は定款などの書類をつくり始めてから作成したので納品待ち状態になってしまいました。
ですので、これも会社名を決めた時点で発注しておくのがいいと思います。作成の際には
- 代表印
- 銀行印
- 角印
の3つをまとめて作っちゃうことをおすすめします。また、余裕があればゴム印も作ってしまった方がいいです。
書類に「代表取締役 野口 銀河」なんて書いてテンション上がったのはほんの数回だけで、途中から超面倒になります。ゴム印あると押すだけなので楽ちんです。
材質やサイズなんかもこれまた悩むんですよね。僕は気合入れてちょっとお高いチタンで作ったこともあってか意外と納品に時間かかりました。
チタンで作ろうと思ってる人はなおさら早めの発注をおすすめします。会社設立freeeでも印鑑を発注できますが、楽天市場などと比べると若干高いので、ご自身で探す方がいいかなと思います。
僕は楽天市場で購入しました。もっとお得に買いたい人やマイルを貯めて海外旅行に行きたい人なんかは、ポイントサイト「ハピタス」経由で楽天市場から購入すればポイント還元されますよ。
顧問税理士と契約する
法人設立前に税理士さんと契約しておくことをおすすめします。税金の話はもちろんですが、会社の事業年度(決算期)や資金繰り、融資についてなども相談しておくと不安が解消されます。
会社設立ってマジでわからないことだらけですからね。僕は「税理士ドットコム」に登録して素敵な税理士さんをご紹介いただきました。
税理士さんや会社にもよるでしょうけど、顧問契約を前提にするのであれば設立前でも無料で相談にのってくれる税理士さんもいますよ。税理士紹介サイトに登録するとすぐにサイトの担当者から電話があります。
その時に事業についていくつか質問されるので答えられるようにしておくとスムーズかと思います。
担当からヒアリングされたこと
- 業種(飲食店だけでは広いので、どんな飲食店なのかなど)
- 見込み売り上げ
- 従業員数
- 希望・要望(以下、僕が伝えたこと)
- 会計ソフト『会計freee』対応であること
- 地元(沼津周辺)の税理士であること
- 飲食だけでなく、Web事業にも詳しいこと(アフィリエイトなど)
- 昔っぽいやり方じゃないこと
- 連絡手段は電話のみやメールのみとか不可(チャットワークやスラックにも対応)
- 表計算はエクセルのみとか不可(クラウドとか使える)
また、実際に税理士さんと会って面談するタイミングになったら、聞いておきたいこともまとめておくと決め手のきっかけになります。
税理士との面談時に確認しておくことリスト
- 月額の顧問料と決算料、会計ソフトへの記帳までお願いするといくらか
- 月額の顧問料でどこまでやってくれるのか(追加費用の発生基準)
- 対面による打ち合わせはしてくれるのか、その場合の頻度は
- 契約期間や更新、解約方法
- 誰が担当してくれるのか(税理士本人なのか従業員なのか)
- 報酬の支払い方法
- 連絡方法、営業時間は?(電話、メール、チャット、土日の電話連絡など)
- 業績の報告や税理士側から節税などの提案はしてくれるのか
- 税理士または事務所が自分の業界に詳しいか
- 契約のタイミングは設立前からか、後か(設立に対する相談も受けてくれるのか)
3. 定款を作成する
会社の基本原則を記載した書類「定款」を作成していきます。専門的で難しく思えるかもしれませんが大丈夫。
会社設立freeeで定款は簡単に作れる
『会計ソフトfreee』というクラウド会計ソフトが有名なfreee株式会社が、『会社設立freee』というサービスを展開してくれていて、これが非常に便利なんです。手順通りに進めていくだけで5分ぐらいで定款ができてしまいます。
- 会社名・商号
- 会社の住所
- 代表取締役の連絡先
- 資本金の金額と出資する発起人の情報
- 事業内容
- 取締役会の有無と取締役の任期
- 決算期
- 公告の方法
など上から入れていくだけ。事業内容なんかも選択肢が出るので選ぶだけなのでめっちゃ簡単です。
定款作成前に決めておくこと・用意しておくもの
- 商号(会社名)(STEP1で決定済)
- 会社を登記する場所(STEP1で決定済)
- 代表取締役(他に発起人がいる場合は役員も)と取締役会の有無
- 事業年度・決算期(税理士に相談して決めておくといい)
- 現金21万円ほど(会社設立に最低限必要なお金)
- 会社の代表印(STEP2で購入済)
- 役員全員の実印と印鑑証明(2部)
- 代表取締役の運転免許証(身分証明書)
- 資本金(税理士に相談して決めておくといい)
- 資本金入金用の通帳(現在使用中のものでいい)
専門家に電子定款を依頼する
定款の認証には
- 紙定款
- 電子定款
の2つがあるのですが、電子定款がおすすめです。紙の定款だと収入印紙代として4万円がかかりますが、電子定款だと不要となります。
ただ、電子定款の作成だとAdobeのアクロバットじゃなきゃダメだとか、専用のカードリーダーが必要でうんたらかんたらとかで、それらを揃えると結局同じくらいの金額になってしまいます。 ですが、会社設立freee では専門家に5,000円で丸投げで依頼できます。
さらに設立後の会計ソフトとして会計ソフトfreeeを使う場合、年額契約することでその5,000円も不要となります。会計ソフトは会計freeeがもっとも簡単でわかりやすいのでおすすめですよ。
公証役場で定款の認証を受ける
電子定款の依頼から3 〜 5日ほどで専門家から連絡がきます。それと同時にfreeeからも「専門家による電子定款の作成が完了したので次のステップへ〜」的な連絡がきます。
その連絡が来たら公証役場へ定款の認証へ行くのですが、事前予約が必要となります。最寄りの公証役場へ電話で連絡し、認証の日取りを決めましょう。
その際には以下の持ち物が必要です。
公証役場に持っていくもの
- 定款(委任状を表紙にホチキス止めして発起人全員の実印を押印)
- 現金約52,000円(定款認証代金)
- 公証役場に行く人の本人確認書類
- 新しいUSBメモリ、またはCD-R(電子定款の受け取り用)
- 発起人全員の印鑑証明書1枚(発行から3ヶ月以内)
- 発起人全員の個人実印(当日の修正がある場合に必要)
資本金を入金して証明書を印刷する
公証役場で認証済みの定款を受け取ったら次は銀行へ行きましょう。動かせること(現金があること)を証明するために公証役場で認証を受けた日以降に、あらためて入金すること。(預金残高では証明にならない)
また、他に発起人がいる場合は発起人全員が代表取締役の個人銀行に振り込みます。資本金が揃ったら入金の証明を印刷しておきましょう。
ネットバンクの場合は
- 銀行・支店名
- 口座番号
- 口座名義
- 振り込み人の名前
がわかる箇所を印刷しないと認証されません。
法務局へ登記書類を提出する
いよいよ法務局へ向かいます。申請書類に不備がなければこの日が会社設立日となります。
会社名と同じく僕は一切気にしませんでしたが、設立日なども重視する場合はその日から逆算して早めに動くことをおすすめします。
法務局に持っていくもの
起業・開業した方専用のHP制作パッケージ
PC11があなたのビジネスのスタートアップをサポートします。
]]>